超リアルなバーチャル渋谷に“5万人”集結!若槻千夏・セカオワDJ LOVEらとアバター姿で探検してみた
5月19日(火)、渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」がオープンした。アニメ作品『攻殻機動隊 SAC_2045』(Netflix)を含む「攻殻機動隊」シリーズのファンとして知られる、DJ LOVE(SEKAI NO OWARI)、バーチャルライバーのアンジュ・カトリーナ、若槻千夏、宇川直宏がアバター姿で登場し、LIVEトークイベント「#渋谷攻殻NIGHT by au 5G」に出演。 今回が初対面となる4人だが、「攻殻機動隊」の魅力を語ったり、仮想世界の街を自由にぶらぶらしたり、と「バーチャル渋谷」の世界を楽しんだ。
今回イベントに参加したユーザーはなんと、のべ5万人を超えたという。VR初心者のフジテレビュー!!編集部員もそのうちの1人として参加してきたので、リアルな感想と共にレポートする。
現実世界でのイベント同様に、スタート30分前には会場への“入場”が可能に。告知されていたURLからログインすると、自身の分身キャラクターであるアバターが、仮想空間の渋谷スクランブル交差点のど真ん中に登場。アンビエントな音楽とともに、実際の渋谷の風景を奥行き深く緻密に再現した仮想世界がデスクトップ上に現れ、画面に吸い込まれてしまいそうになった。
イベント開始が迫り、60秒間のカウントダウンを終え、若槻ら4名のアバターゲストが(※「バーチャル渋谷」の世界における)QFRONT前にド派手な3DCG演出とともに登場した。
矢印キーを操作し自らのアバターを前進させると、容易に“最前列”を確保することに成功。現実世界ではなかなか経験できないスムーズさだった。
オープニングトークが始まると、DJ LOVEはマスクまで丁寧に再現された自身のアバター姿について「ちょっと僕ほっそりして見えるかもしれないですね?」と笑いを誘い、若槻は「いつも通り、カッコいいですよ!」とフォロー。続けて、「今日が(「バーチャル渋谷」の)初めての試みなので、ちょっとグダグダしちゃうかもしれないんですけど、それはそれで楽しみましょう!(笑)」と会場に呼びかけ、観客側のアバターたちも思い思いにリアクションをしていた。
あらゆる文化を生み出してきた街・渋谷の進化をさらに加速させるべく誕生した「バーチャル渋谷」は、バーチャル空間上にある“もう一つの渋谷”であり、渋谷区長も直々に認めている仮想空間だ。本イベントを皮切りに、今後は音楽ライブやスポーツ観戦イベントの実施などが予定されているといい、宇川は「自粛することなくこうやって“渋谷”に集まれることが感慨深い」と期待を寄せた。
すると、アンジュが突如ステージからいなくなるという緊急事態が発生。宇川が「バーチャル空間で“神隠し”って新しいよね(笑)。あの“甘栗屋”さんに甘栗買いに行ったのかな?」と表現すると、若槻が「私、1回買いに行ったことありますよ」などとトークし、ゆるくその場を繋いだ。
若槻の引率で「バーチャル渋谷」を探検
続けて若槻は「皆さん!街ブラ、ちょっとしてみますか」と呼びかけ、ステージを降りたゲストと観客が全員で「バーチャル渋谷」を歩いて移動してみることに。堂々と車道を渡って“渋谷”を探検し、現実世界と同様の店舗やビルが並ぶなか、若槻は「私、あの鰻屋の辺りでスカウトされて」と自身のリアルなエピソードを語り、DJ LOVEは「あの牛丼屋さんの隣のコーヒー屋さんで女の子と待ち合わせしたことありますね」など、観客が取り囲む中で渋谷談義に花を咲かせた。
続いて、若槻の「皆さん、集合してくださーい!」の一声で、一行は「攻殻機動隊」のキャラクター・タチコマ(人工知能搭載の思考戦車)が待ち受けているSHIBUYA109前に集合。若槻の掛け声とともに、今までいた仮装空間が『攻殻機動隊 SAC_2045』の風景に一気に切り替わった。画面をドラッグして上を見上げると、なんと夜の上空までもが“攻殻”仕様となった“渋谷”に一変!一同は興奮した様子を見せ、若槻は「2045年、本当にこうなるかなあ?ワクワクする」とコメントした。
DJ LOVE、ハックされる!?
一行が「バーチャル渋谷」探検を終えステージに戻ると、アンジュに続きなぜかDJ LOVEもステージから消えてしまうというアクシデントが発生。観客からは「ハックされてる!」というコメントが多く書き込まれた。若槻と宇川が場を繋いでいると、“復旧”したDJ LOVEがステージの後方から2人へ駆け寄りしれっと合流。DJ LOVEは「気づいたらステージの裏にいましたね!」とアドリブ力を見せていた。
さらにアンジュも無事ステージ上に復帰し、話題は『攻殻機動隊 SAC_2045』へ。
もとは“攻殻”初心者だったという若槻は「見始めた頃は、アクションシーンが多くて、男の子向けかな?と思いきや、後半は一人一人がフィーチャーされて、物語性があるというか。自分がどこに重なるのかを考えながら観ましたね」と作品愛を熱弁。宇川は「映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」が公開された1995年は、地下鉄サリン事件や阪神・淡路大震災の年でした。今回、『攻殻機動隊』がコロナ禍において復活したことに、当時との状況が複雑に重なって意義を感じますね」と語った。
DJ LOVEは「時代が進んだことによって、“攻殻”の世界がよりリアルに感じられるようになったなと思いますね」と語り、アンジュは「今作で映像がフル3DCGになったことで、タチコマの動きがリアルで、これまでとは違った良さがあって、めちゃめちゃ可愛かったですね」と興奮していた。
さらに、作品にちなんで“義体化(サイボーグ化)するなら体のどの部分がいいか”との質問には、DJ LOVEは「素顔を見られそうになったらマスクの状態にできるようにしたい。でもハッキングされたら素顔がバレちゃいますね(笑)」と回答。アンジュは「全身」と答え、「最近、ちょっと歩くだけで全身が筋肉痛になるんですよ。キツくて(笑)」と明かし、バーチャルらしからぬリアルさをチラつかせていた。
イベントを終えた率直な感想としては、ゲスト側である芸能人と一般の観客とが、バーチャル世界では非常に近い距離にいられるということが新鮮な体験だった。若槻が観客に直接呼びかけて一緒に空間を移動するなど、まるで学校の遠足のように全員で参加している“一体感”“没入感”を味わうことができた。
若槻は、「本物そっくりの渋谷に感動した!今渋谷に行けないので、久しぶりにホームに戻ってきた感じでした」と驚きながら、久しぶりの渋谷の光景に喜びを隠せない様子を見せた。DJ LOVEは、「バーチャル渋谷でライブができたら面白そう!」と、バーチャル渋谷の活用法に期待を寄せた。会場の5万人以上のユーザーも大いに盛り上がり幕を閉じた。
<登壇者 コメント>
若槻千夏(「渋谷未来デザイン」フューチャーデザイナー)
思い入れのある渋谷がとてもリアルに再現されていて感動しました!初めてのアバター操作に、初めてお会いする方々と “初めて” 尽くしで、当初は難しいかなと思ったのですが、意外と緊張せず、未来のエンターテイメントの形を参加者の方々と共に一緒に楽しむことができました。
これから先、au5Gが普及して、エリアが広がったり、できることが増えたりと自分自身もタレントとして、ママとして様々なことに挑戦し、この「バーチャル渋谷」を盛り上げていければと思います!
DJ LOVE(SEKAI NO OWARI)
大好きな「攻殻機動隊」の世界にダイブした感覚で、とっても楽しく、夢が広がる素敵なイベントでした。これから更に進化していくのを楽しみに、いつかは音楽ライブもできればいいなと思います。そこでは、今まで物理的に会場に足を運べなかった人にも楽しんで貰えるものを作りたい。参加したお客さん同士でコミュニケーションをとれると面白くなるんじゃないかなと思います。
宇川直宏(S/U/P/E/Rスーパー DOMMUNEドミューン 代表)
想像以上に未来の世界を体験することができた。今、こういう世の中において「リアル」が揺らいでいる中、「バーチャル」と連携し、様々なカルチャーを生み出してきたこの渋谷という街で人々が集まれたのは本当に意味のある、歴史的な出来事だと思う。今後、同じような状況に陥ることがあったとしても、カルチャーをつなぎ続けることができる新しいエンターテイメントの形に挑戦していきたいと思います!
アンジュ・カトリーナ (にじさんじ所属バーチャルライバー)
普段知っている渋谷の街並みが攻殻機動隊の世界に染められ、大好きなタチコマも出没するなどと、攻殻ファンの自分も大興奮のひと時でした!
今回は自宅からの参戦ということで途中まさかの、自身が消えてしまうというトラブルが起きましたが、それもバーチャルイベントならではの醍醐味というか、緊張が解けるきっかけになり楽しむことができました(笑)
<今後の「バーチャル渋谷」の楽しみ方>
「攻殻機動隊」の世界観を表現したバーチャル渋谷は、5月31日(日)まで体験することができる。
5月31日までのバーチャル渋谷への入口
https://cluster.mu/e/bee95acc-5c7f-4ebb-b08a-606348747487
※6月1日以降のバーチャル渋谷に関しては下記を参照
https://shibuya5g.org/article/virtual-shibuya/
<渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト 概要>
「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」は、KDDI株式会社、一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会を中心とする参画企業50社で組成したプロジェクト。 渋谷に携わるさまざまなカルチャーや、渋谷とともに生きる人々と次世代の渋谷を創造していく。