“しずる感”あふれるビジュアルが話題に!「AFURI」の“らーめん”傘はどうやって生まれた?
今年はマスクの着用もあって、特に不快感を覚える梅雨の時期。雨が続く毎日でも、お気に入りの傘があれば気分も少しあがるのでは?
古今東西、形状に大きな変化がないといわれる“傘”だが、最近では見かけるとちょっと嬉しくなるような、面白いデザインのものも増えてきた。
中でも、SNSを中心に話題となっているのが、らーめん店「AFURI」の“超”個性的な傘「AFURI Ramen Umbrella」(税込5,500円)だ。ご覧のような全面にらーめんがプリントされた、インパクトあり過ぎの傘だが、一体なぜ、らーめん店が傘の販売を?

「なぜ?」「どんな経緯で?」「誰に向けて?」湧き出る疑問を解決すべく、フジテレビュー!!は「AFURI」担当者に話を聞くことに。さらに、こちらに負けず劣らず、ユニークで面白い傘を探してみた。
“らーめん欲”を伝染させる禁断の傘誕生の背景は?
東京都内を中心に国内15店舗を営業し、海外へも展開する「AFURI」は、あっさりした味わいと、こんにゃく麺やヴィーガン向けメニューを扱うといった食習慣への配慮で、女性からの人気も高い。
人気店のため入店の待機列ができることもしばしばだが、まさにそれが、傘誕生のきっかけとなったそうだ。

どちらもUVカット加工済みで晴雨兼用
──こちらの商品を考案したきっかけは?
店舗の外でお並びいただいているお客様のために、雨や日除けのために貸し出しする目的で、店舗のスタッフから話が出たのが発端です。デザインにあたり、お並びいただいているときに、少しでも楽しく過ごしていただこうと、“全面らーめんビジュアル”を考案いたしました。
「お店の外でお客様がこの傘をさして待っている」という絵を思い浮かべるだけでも楽しく感じられるこの企画はすぐに通りました。
──貸出のみの用途から、どういった経緯で一般販売に至ったのでしょうか?
お客様に貸出しをしたり、店舗でディスプレイとして置いたところ、「あの傘は売っていますか?」「いくらですか?」「販売予定はありますか?」といった問い合わせが思いのほか多かったのです。
私たちとしましても、看板商品である「柚子塩らーめん」の傘を欲しいと言ってくださるお声が嬉しく、限定数ではありますが販売を開始いたしました。
──とても個性的なデザインですが、一般販売にあたって社内での反対はありませんでしたか?
一切ございません。むしろ、どこかでこの傘を見かけるのを社員一同楽しみにしております。
──現在の反響、売れ行きはいかがですか?
SNSで情報を発信したところ、国内国外問わずたくさんの反響をいただきました。売れ行きも好調です。
──どういったシチュエーションで使ってもらいたいですか?
この傘を気に入って購入してくださった方にお任せします。普段の生活で使用していただけるのならば、この傘の美味しそうな圧倒的“しずる感”で、周りの方に“らーめん欲”を伝染させる、“麺テロリスト”としての活動を願っています。そこで「AFURI」をまだ知らない方へアピールできたとしたら、それは最高です。

ちなみに、「AFURI」では、緊急事態宣言解除にともない、パーテーションやアルコール設置、席数の削減など、感染防止対策を徹底した上で通常営業を再開したという。今後も「人をハッピーにするもの」に軸をおき、さまざまなオリジナルグッズを展開したいと、担当者は話してくれた。
憂鬱な雨でも気分を上げてくれるユニークな傘は他にも!

通販サイト「フェリシモ」では、世界一のクラゲ水族館として有名な山形県の加茂水族館とコラボした「クラゲ傘」(税込1,760円)が販売されている。

以前からクラゲの形のリアルな傘を作ることが夢だったという、同水族館のクラゲ飼育員から直々に「クラゲの傘を作ってほしい」と問い合わせを受けたことがきっかけで実現したこの企画。
販売告知のツイートには「可愛い!」「一目惚れして注文しました!」といったコメントが寄せられたほか、社内での評判も上々で、「予約した」「迷って2本買った」などと直接声をかけられることも多いという。
飼育員監修のもとで、それぞれのクラゲの柄の「正しさ」にこだわって作ったそう。クラゲの模様や組織の数、そして傘のパーツが、基本的に4の倍数で構成されているという共通点が、今回の商品開発の成功につながったのではと、商品開発の担当者・楢﨑さんが教えてくれた。

ユニークな形状だけではなく、1,760円(税込)というリーズナブルな価格も人気の秘訣だろう。
さらに、“レタスすぎる”折り畳み傘「Vegetabrella(ベジタブレラ)」(税込4,950円)。

パーツをカスタマイズしてオリジナルの傘を作ることもできる、傘専門店「東京ノーブル」から発売されているこちらの傘は、一見、本物と見まがうほどの“レタス感”がある。
バーコードラベルのようなテープや、梱包の箱のデザインなど、随所に“レタスっぽさ”が散りばめられているだけでなく、UVカット加工も施されており、晴雨兼用できる利便性も魅力的。
「ものづくりの街」として発展してきた墨田区の事業者と、世界的に活躍するデザイナーやクリエイターとのコラボレーションにより、“すみだらしい”自社商品の開発等を行う「ものづくりコラボレーション」から生まれた商品。
美大生が描いた「こんな傘があったらいいのにな」という傘の絵本を見て「ぜひ商品化したい!」と思い、試作を繰り返した末に完成したという。
させばフレッシュな気分になりそうな1本だ。
気分が下がる梅雨の時期、開くたびに少しクスッと笑えるような、ユニークな傘を手にしてみるのはいかがだろうか。