増田貴久が歌って、踊って、演技して!初の海外ミュージカル挑戦で圧巻のステージを披露
ミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」【東京公演】9月4日(金)~20日(日)/東急シアターオーブ 【大阪公演】10月3日(土)~9日(金)/オリックス劇場
9月4日(金)より上演されるミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」の公開フォトコールと取材会が、同日、メディア向けに行われ、取材会には主演の増田貴久、笹本玲奈、松下優也、雛形あきこ、鈴木壮麻、林愛夏、ブラザートム、春野寿美礼、今井清隆が登壇した。
本作は、1961年にブロードウェイで初演され、以降、1417回のロングラン記録を打ち立てたヒット作。62年のトニー賞では最優秀ミュージカル作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞、製作者賞、演出賞、指揮・音楽監督賞の7冠を達成し、大きな注目を集めた。
ここでは、公開フォトコールの模様をレポートする。

【撮影:田中亜紀】
増田が演じるのは、ビルの窓ふき清掃員フィンチ。ある日読んだ「努力しないで出世する方法」という本に感化され、出世を強く意識するようになる。
“入るべきは大企業”という本の教えに沿って、ワールドワイド・ウィケット社に飛び込むと、人事部長のブラット(鈴木)の勘違いから、入社に成功。彼を一目で気に入った秘書のローズマリー(笹本)との恋愛もうまく運び、出世もトントン拍子。全てが順調だったが、ある日重大なアクシデントが発生し…というストーリーだ。

【撮影:田中亜紀】
今回のフォトコールで公開されたのはまず、1幕の冒頭部分。幕が上がり、「努力しないで出世する方法」を読みふけるフィンチが登場すると、会場中の視線が彼に注がれる。「僕はできる!」と、大きく宣言しながら見せる、溌剌(はつらつ)とした笑顔が印象的だ。
本に感化されたフィンチが、アップテンポなメロディーに合わせ「ハウ・トゥー・サクシード」と伸びやかな歌声で歌い上げる堂々とした姿に、これから始まる物語への期待感が溢れることだろう。
続けてフィンチの背後の幕が開き、ワールドワイド・ウィケット社の職員たちが一糸乱れぬダンスを披露する。ステージのあちこちで展開されるやりとりを、興味深そうに観察するフィンチ。歌のラスト、職員たちが形成した列の端っこに慌ててくっつき、周りを真似るようにお辞儀する、どこか滑稽で愛らしい姿を見せる。
ワールドワイド・ウィケット社への入社を首尾よく成功させたフィンチの笑顔からは、彼のしたたかさが窺える。ローズマリーから、恋人はいるのか問われ、いないと答えたフィンチが「恋人との感情的なあれこれは、あれこれ感情的になるだけですから」と、一見それらしく感じさせる語りを挟むなど、セリフのところどころに仕込まれた小ネタに、思わずクスッとしてしまう。

【撮影:田中亜紀】
続けて公開されたのは2幕の終盤、フィンチが会社の会長・ウォンバー(ブラザートム)の説得に励み、職員たちがそれに加わるように歌唱とダンスを展開するシーン。
人類愛を語るフィンチだが、ダンスはどこかコミカルな動きで、そのミスマッチさに、会場から笑いが漏れる。軽快なステップに、時折アクロバティックな動きが加わり、男子チアを彷彿とさせる圧巻のステージを披露した。
これまでミュージカル作品への出演を熱望していたという増田が、自身の歌唱力と表現豊かなダンスを存分に発揮し、エンターテイナーとしての幅をさらに広げる一作になると言えそうだ。

<公演概要>
東京公演:9月4日(金)~20日(日)
会場:東急シアターオーブ
大阪公演:10月3日(土)~9日(金)
会場:オリックス劇場
公式サイト: https://howtosucceed.jp