<試写室>脱帽もの!さくらの「秋?…祭り…?」というセリフに爆笑すること間違いなし
10月24日(土)23時40分~オトナの土ドラ『さくらの親子丼』第2話
今回、さくら(真矢ミキ)が作るのは…、“餃子”。
そして、餃子は餃子でも、さくらの餃子は、皮から作るという鬼の手間ひま!!

さくらの歴代調理行程の中で、個人的に衝撃だったのは、“もやしのひげを取る”って場面(第2期、第7話参照)。
僕もそれ見た直後、マネして、もやしのひげ、取ってみたんだけど、一袋分のひげ取るだけで、ドラマ2話ほど見終えちゃったよね。夕方からやってて、日が暮れちゃったよね。やり始めた自分、後悔したよね。しかも、さくらがこしらえる料理って、大人数に向けての言わば大家族料理だから、きっともやし一袋分じゃ収まらなかったよね…それをさ「食べる人のことを考えて、もやしのひげを取る…それが愛をあげることなんだよ」なんつって子どもに諭しながら、もやし一本一本のひげ、丁寧に取るんだよ?愛情、凄まじすぎる!!
だからいつもの親子丼だって、見た目は何の変哲もない普通の親子丼…、なんだけど、見えない工程に丁寧に丁寧が重ねられてて、そのことで愛情がたっぷり注がれてるから、みんな “さくらの親子丼”に魅了されるわけなんですね。
で、その餃子の皮まで作るっていう手間ひま、そんなもやしの一件を知ってるとは言え、ともすれば、そんな暇あるか!って、若干反感買っちゃってもおかしくない…実際、皮から作る!って言い出したさくらに、僕は若干、引いちゃったしね…なんだけど、このドラマがちゃんとしてるのは、もやしのひげ=愛情みたいに、意味をしっかり用意してるとこなんです。それは、“餃子の皮”を通じて、ハチドリの家のみんなに、“食育”を施すんですよ。しかも、それをさくらは決して狙ってない。さくらはただただみんなと楽しく美味しく餃子を食べたいっていう純粋な気持ちだけがあって、それが自然と食育へと導かれていく…だから、全然説教くさくならないのです。
っとまあ、なんやかんや言いましたが、
実は、今回、猛烈に食べたくなっちゃうメニューは、“オムライス”!!
しかも、作るのは、さくらじゃなく、雪乃先生(新川優愛)。

それがまた、“せつない”オムライスでさ…。
前回を見る限り、雪乃先生ってキャラは、真面目で正義感が強くて、その上どこか苦労知らずな雰囲気もあって、極め付き、キレイなもんだから、時に周りを傷つけちゃう…のはもちろん、鼻にもついちゃう…から、ハチドリの家のメンバーも雪乃先生を信頼しきれてないし、多喜さん(山崎静代)も要注意人物として見ている。加えて、ドラマの人物配置的にもありがちな、物語をかき回すための“暴走ガール”要員で、それでしばらく行くんでしょうね…なんて思ってたんだけど、それがその “オムライス”によって、雪乃先生にグッと感情移入しちゃう、見直すきっかけになるエピソードが待っているのです。

その見直すきっかけの一つなのが、雪乃先生って…、ちゃんと料理作れるんですよ。
え?そこ?って感じかもしれないけど、こういう勝気でキレイな女性ってさ、料理作れないってのが常じゃないですか?(雪乃さんにも、多方面にもいろいろ失礼)だから、雪乃先生がハチドリの家のメンバーの“ある思い”から、試されるように、“オムライス”のオーダーを受け、「得意料理!」とか張り切って作ってみせるんだけど、「どうせ雪乃先生、作れないんでしょ?得意とか自分でハードル上げちゃってるし…。ってことは絶対ヘタパターンじゃん!」なんて、一回そっち方面を期待させておいて、からの、ちゃんと美味しいオムライスが出来上がる…という感動。
…なんだけど、その直後、思わぬ波乱が起きてしまうのです。でもそこにはやっぱり、雪乃先生が作った、雪乃先生なりの、愛情を込めた“オムライス”がある…という事実。だけど、どうしても思うように伝わらない…なんて切ないオムライス…雪乃先生、頑張れ!ってなるのです。その辺の、機微、うまく伝えられない!もどかしい!!…つまり、是非、その辺の流れ、注目して見てください。
でもって、前回。ハチドリの家の入居者・真由子(井本彩花)とバスケ部の大樹(細田佳央太)が、“清掃活動で出会い”、“傷口をリストバンドで癒し”、“そのリストバンドで連絡先を交換する”という、ピュア3連コンボが眩しすぎた恋模様と並行して、さくらと大樹のパパ(鶴見辰吾)の恋もあるか!?な展開が繰り広げられましたが、真由子ちゃんと大樹くんのエピソードは、さらにピュア純度が高まって、その他の要素も相まって、ドキドキ度が増していくのに対し、さくらと大樹パパのエピソードはというと…爆笑します。そのシーン。下手すれば、コッテコテのコントに見えてしまってもおかしくないシーンのはずなのに、さすがの真矢ミキさん。コメディエンヌっぷりが炸裂して、爆笑へと難なく持って行く演技は脱帽ものです。さくらの「秋?…祭り…?」っていうセリフに爆笑すること間違いなしです!乞うご期待。
ってことで、今回の第2話、話が進んでいるようで進んでいない、ハッピーって感じでも全然ない…のに、さくらのそんなこんなに癒されて、笑わされるもんだから、1時間があっという間。そして早く次回も見たい!って気分にさせてくれます。

あと、これは言わずもがなですが、今週も卵と鶏肉、事前に買っといてくださいね。オムライス食べたくなっても、親子丼食べたくなっても、どっちも対応できるし!
じゃあ、餃子食べたくなったら?…そこはやっぱり、ちゃんと粉から皮作るんですよね!?…眠れないじゃん!!
text by 大石 庸平 (テレビ視聴しつ 室長)