【眼福♡男子】前山剛久 目指すは“美しい人”「30歳になっても20代と変わらないスタンスで」<プライベート編>
12月13日(日)~2021年1月7日(木)舞台「NO.9-不滅の旋律ー」/2021年8月・帝国劇場 9月・博多座「ミュージカル『王家の紋章』」
フジテレビュー‼編集部推薦、“目の保養”となるようなイケメンを紹介する「眼福♡男子」Vol.41には、前山剛久(まえやま・たかひさ)が登場。
<お仕事編>では現在、出演中の舞台「No.9―不滅の旋律-」で演じるニコラウスを構築するまでの過程や稽古の裏側を語ってもらったが、<プライベート編>は、2020年の思い出、そして、目前に迫った新年への展望を聞いた。
2020年は逆境への対応力を試された年。“作り手の気持ちになれた”ことが収穫でした
――まもなく2020年が終わりますが、今年はどんな年でしたか?
新型コロナウイルスの影響で舞台が中止になってしまい、ツラい思いもしましたが、その代わりにできたお仕事もありましたし、結果、有意義な年になったと思います。何より、お芝居のことを考える時間ができたのはありがたかったです。
仕事を続けていると、どうしても考えが凝り固まってしまうんですけど、そこを一度リセットすることができました。「よかった」というと語弊があるかもしれませんが、今年のこの状況を僕はプラスに捉えています。

誰の発言かわからないんですけど、「逆境をプラスに変えられる人が一番強い」というのを聞いたことがあって、それを試された年だったと思うんです。
舞台のお客様からは、地方在住で東京公演を観に行くことができない、これまで当たり前に観られていたものを配信でしか観ることができないなど、悲しい声もたくさん耳にしましたが、来年以降、再びお客様でいっぱいになった劇場を見る時のために力をつけておこうなど、役者としての在り方を考えさせられる年になりました。
――エンターテインメントの発信の仕方一つにしても、変化せざるを得ない状況で…。
こういう配信にしたほうがいいんじゃないか、SNSでこんなふうに発信したほうがいいんじゃないかなど、僕たち演者もたくさん考えました。これまではすべてスタッフさん任せでしたし、普段、そこまで考える機会もなくて。一番よかったのは、役者がスタッフ目線になれたことだと思うんです。作り手の気持ちにもなれたことは今回の収穫でした。

「No.9―不滅の旋律-」で稲垣吾郎さんがお客様からの見え方を気にされていたんですけど、例えば1回だけの配信でどれだけお客様を満足させられるかを僕らは考えなければいけないから、役者自身も自然と淘汰されていきますよね。僕たちの仕事はお客様あってのものだから、その方たちを楽しませるために努力を怠ってはいけないと思うんです。そんな覚悟をもてた1年でもありました。
常にお客様の立場を考えている吾郎さんを見習って、そして、吾郎さんみたいなスター性を僕も身につけられるように精進したいと感じました。

――ちなみに、自粛期間はどういうふうに過ごしていたんですか?
もともと楽器をやっていたんですけど、パソコンで音楽をつくったりしていました。あとは、本を読んだり、ゲームをしたり、海外ドラマを見たり。時間ができたので、ブームとなった韓国ドラマ『愛の不時着』や『梨泰院クラス』も見ましたね。韓国の方はお芝居がお上手なので、見ることができてよかったです。
僕はK-POPも好きなんですけど、どうやったらあちらのエンターテインメントに対抗できるかなどもすごく考えました。ずっとお仕事をしていたら、『愛の不時着』も『梨泰院クラス』もきっと見ていなかったと思いますし、世界へと目を向けることができました。
デビューから10年――30代は、悩んでいる後輩へアドバイスできるような人物に
――そんな期間を経て、年明け2月7日には30歳になりますね。
僕はこれまで習い事などを長く続けたことがなく、何事も続かない人だと思っていたんですが、この仕事だけは気づけば10年続いているんです。途中、悩むこともありましたし、『仮面ライダー ウィザード』に敵役で出演した時は学業との両立が難しくて、大学を留年してしまって。学費は親が払ってくれてるから、きちんと卒業しないと親にも迷惑がかかってしまう。いろんなことを考えながら過ごしてきた10年でした。
でも、今、振り返ってみれば大学も卒業できたし、芸能の仕事も続けられている。幸せなことに、僕は仕事が途切れたことがほとんどないんです。

何より僕は、まわりの人にとても恵まれていて。お芝居でダメな部分や、人としてダメな部分をきちんと指摘してくれる人がいたから変わることができた。それは自分が頑張ったからではなく、すべてまわりの人のおかげだと思うんです。だから今後は、僕が先輩にしてもらったことを後輩にしてあげられるような、悩んでいる子がいたら相談になってあげられるような人になりたいです。
――作品によっては、年下の役者さんに囲まれる機会も増えてきたのでは?
この世界には天才型の人もいますが、僕はどちらかというと努力型で、芝居も歌もダンスも全部苦労しているんです。でも、だからこそ自分の経験をふまえて後輩に教えることができる。「こういうことで悩んでいる時は、こんな解決方法もあるよ」ってアドバイスできる自信があるんです。これは、僕自身の芝居の強みでもありますね。
――30代をどんなふうに過ごしたいと考えていますか?
30歳になるけど、20代と同じスタンスでいたいと考えています。30代だから動けない、アクションができない、踊れないとなるのがイヤなんですよ。だから、ストレッチや筋トレを日頃からやって気をつけていますし、30代だけど20代と同じことができる体にしておきたいんです。

でも、中身は大人の考えをもてるようになりたい。事務所の先輩でも、荒木宏文さんや瀬戸康史さんを見て素敵だなと感じますし、先輩たちのように若いプレイができる人でありたいです。
新年はついに帝劇デビュー!これまで以上に勝負の年になりそう
――今は何をしている時が一番楽しいですか?
うわーっ、今日、一番難しい質問ですね(笑)。20代前半の頃は「ゲーム」って即答していたんですけど、今は仕事の楽しさもプライベートの楽しさに追いついてきています。仕事をして、誰かに褒められた時が楽しいです。そして、その後に食事をしている時が楽しい。
僕は基本的に1日1食で、その1食をガッツリ、何でも好きなものを食べるという生活をしているんです。舞台の稽古中などはそのほうが集中できるので、朝から何も食べないという日もあります。だからこそ、1食がめっちゃ大事なんです。その食事でも最高なんですけど、誰かに褒められた後に食事をしている時が、もっとも幸せで楽しい時間です。
――そんな前山さんにとって眼福な存在は?
“美しい人”ですね。美しいというのは見た目ももちろんですが、内面も大事で。今、一線で活躍している方って、美しい人が多いと思うんです。吾郎さんもその中の1人で、スターなんだけどしゃべるとチャーミングでやさしさももち合わせていて。そんな方を見た時に、美しいなと感じます。

「No.9-不滅の旋律-」の現場は、そういう方が特に多いです。ヴィクトル役の長谷川初範さんが「キミ、すごく素敵だよ」って言ってくださるんですけど、そういう言葉がさらっと言えるってすごいことだと思うし、僕にお芝居のノウハウを教えてくださるもう一人のお兄さん役の橋本淳さんも「よかったよ」と褒めてくださる。皆さんのパフォーマンスや頑張っている姿を見た時に、僕は眼福を感じています。
――ちなみに今、最も美しいと感じるのはどなたですか?
僕はK-POPグループ・SHINeeのテミンが大好きで、実は髪型も真似してるんです。パフォーマンスもスゴいし、歌もうまいし、ビジュアルもキレイ。YouTubeでテミンの動画を見ながら至福を感じています。
――そして、2021年8月には東京・帝国劇場、9月に福岡・博多座で上演されるミュージカル「王家の紋章」の出演も控えています。作品への意気込みと、2021年の抱負を聞かせてください。
数年前から帝国劇場の舞台に立ちたいと憧れ、グランドミュージカルに出演することを目標の一つとして掲げていたんです。それがようやく30歳の年に叶うのはとても光栄なことです。大きな作品にトライできることはとてもありがたいし、絶対に失敗できない。毎年言っていることですが、これまで以上に勝負の年になりそうです。

歌もダンスもお芝居ももっともっとブラッシュアップしていかないといけませんし、僕はルカとウナスという2役で出演するんですが、同じ役をWキャストで演じる岡宮来夢くんとは約10歳離れているんです。若者には負けたくないので若作りをして(笑)、30歳ならではのお芝居で勝負したいです。
2021年が少しでもよい状況になっていることを願いつつ、大きな舞台に立てる喜びをかみしめながら、パフォーマンスのレベルを上げていきたいです。新しい年も前山剛久を見守ってください。よろしくお願いします。
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撮影:河井彩美 ヘアメイク:小林純子