Travis Japan・松倉海斗 個人とグループの“個性”の狭間で葛藤「自分の信念がブレたら俺が俺じゃなくなる」
2月5日(金)放送『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』
エンターテインメントの裏側に密着する番組『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』。Season3の第4弾として、ジャニーズJr.の筆頭グループで、絶大な人気を誇る7人組Travis Japanが特集されている。
2月5日(金)に放送されたのは、Episode3 Synchro。
高いダンススキルを武器に、さまざまな先輩のバックを務め、さらには自身のコンサートや舞台などで活躍するTravis Japan。
番組は、「虎者 NINJAPAN 2020」のリハーサルに密着し、7人が持つダンスにかける熱量、そしてさらなる表現の高みを目指す姿を追っていた。
何よりも「メンバーと踊りたい」中村海人の思いにファンも感激
1月半ば、Travis Japanのメンバー・中村海人が新型コロナウイルスから回復し、4週間ぶりに活動を再開させた。
その復帰直後、番組の密着スタッフとの会話の中で、中村は「(2020年の)年末、メンバーが嵐さんのコンサートの後ろで踊っていて。(自分がコロナで)出られなくなってしまった分、リハをし直さなきゃいけなくなったことは申し訳なかった」と、療養中の思いを吐露。「(コロナに)なって、1週間くらいはそれを引きずっていた」という。
そして、密着スタッフから「今一番何がしたい?」と問われると、「みんなと踊りたい、もっと。それが楽しみ」と、目を輝かせた。
おそらくすべてのファンが心配していた、中村の新型コロナ感染。その復帰後への密着にSNSでは「すごくうれしい!」というコメントが。また、「みんなと踊りたい」と即答する中村の姿には「冒頭から涙が止まらない」「グッときた…」「私もみんなと踊ってるうみくんが見たい!」と感激の声が多くつぶやかれていた。
Travis Japanへ先輩・屋良朝幸が伝えたいこと
ジャニーズに身を置く者にとって、伝説的な演目がある。コンテンポラリーの要素を取り入れた独創的な世界観で魅せる「千年メドレー」だ。1990年、東山紀之のソロナンバーとして誕生した「千年メドレー」は、その難易度の高さからダンス技術に長(た)けた者のみが踊ることを許されてきた。ゆえにジャニーズのダンスナンバーの傑作と語り継がれている。
その伝説的なダンスを継承するTravis Japanが振り付けを依頼したのが、ジャニーズ随一のパフォーマー・屋良朝幸。宮近海斗が「よりすごいもの(ダンス)は、勉強しないとできないこと。勉強している方が近くにいてサポートしてくれるから頼りたい」と話すように、メンバーは屋良に信頼を寄せ、一方の屋良も「(Travis Japanには)損させたくないし、去年より良くなってほしい。ま、期待しかないからね、あいつらに関しては」と一目を置いている。
そんな屋良が今回、新たに振り付けを手掛けたのは、Travis Japanのオリジナル曲「Happy Groovy(Jazz version)」。ハットを使った細かい振り付けに「むずい…」苦戦するメンバーだが、振り入れに与えられた時間はわずか半日のため、次々と振りを叩きこんでいく。
川島如恵留は「覚えるのはみんな得意なんですけどね。覚えるのとできるのは違うんですよ…」と苦笑い。そんなTravis Japanに対し屋良は、昨年の番組密着時から「むしろ(踊ることを)頑張りすぎないでもらいたい」と伝えていた。
その真意は、「頑張っているのが見えちゃったら、『頑張ってる』で終わっちゃうから。見ているほうも、もう1個(その先に)ストーリーが見たい」という、完ぺきなシンクロダンスのその先に、さらなる新境地を拓(ひら)いてほしいという思いだった。

ダンスに真剣だからこそ悩む松倉海斗の本音
7人はこれまで、シンクロダンスを武器にするため、その精度を上げることに取り組んできていた。それは同時に、1人のパフォーマーとしての表現に歯止めをかけることも。
松倉海斗は、「僕の表現って、『怖い』って言われていて。僕はその曲に入って(気持ちを入れて)やっているんだけど、『怖いって伝わっちゃってるのか』と、(自分の表現を)抑えちゃったりして」と、もどかしい思いを吐露。自分の表現を突き通すべきなのか、でも、グループの見え方としては自分の表現を抑えるほうが良いという思いもあり、「どれが正解なんだろう」と、模索しているという。
さらに松倉は、「Travis Japanはシンクロダンスを大事にしているから、個人よりもグループとしての個性を大事にしたほうがいい。そういう意味では、自分の個性は邪魔になるときがある」と。それでも、「自分の信念はどこかで持っていたい。それがブレた瞬間、俺が俺じゃなくなる」と、“自分の表現”を諦めない強い意志を明かした。
時に、ダンスにおける自分の“個性”を抑えながら、Travis Japanとしての“個性”であるシンクロダンスへ全力を注ぐメンバー。特にダンスに対する本音を語った松倉に「まちゅ(松倉)の表現、大好きだよ」「個性を爆発させることも抑えることもできる松倉くんすごいよ」「自分の思うパフォーマンスを続けてほしいな」と、応援する声がSNSにはあふれていた。
Travis Japanが身につける新たな武器“意思のシンクロ”
屋良は、Travis Japanに「イメージをシンクロさせれば、ニュアンスの違う振りでも合わせることができる」と、助言してきた。これを受けた中村は「そろっているダンスはもっと頑張らなきゃいけないけど、自分たちの中では大前提としてあって。そのそろえているダンスを次にどうするか。意思のシンクロ。『振りは違うのにこいつらシンクロしてるじゃん』っていうのを、もう一つの武器にしたい」と力強く語った。
屋良による振り入れは、ダンスのフォーメーションなどに対しメンバーが積極的に意見を出し合いながら、5時間で終了。しかし、「虎者」はアクションやタップなどさまざまなパフォーマンスを披露する1幕と、ダンスナンバーがメインの2幕で構成されており、限られた時間で多くの技術や演出を身につけなければならない。難易度も前作よりも上がっているため、リハーサルでのメンバーは常に苦しい表情を見せていた。
次回、2月12日(金)の放送は、Travis Japan 最終話。主演舞台「虎者 NINJAPAN 2020」の本番に密着。観客の前に立つ7人の覚悟とは。