突如襲う、停電!美月たちナイト・ドクターは患者とともに無事に朝を迎えられるのか…!?
9月6日(月)放送ドラマ『ナイト・ドクター』第10話
『ナイト・ドクター』第10話完全版
“どんな患者も受け入れる”。そんな「あさひ海浜病院」の、朝倉美月(波瑠)の理念が崩れる。
その日、美月が受けたホットラインは、星崎比呂(泉澤祐希)からの胸部大動脈解離が疑われる男性の収容依頼。男性は発症から2時間以上経過していると星崎は訴えるが、本郷亨(沢村一樹)は美月に断るよう告げた。
星崎が連絡している場所からでは搬送中に患者の命がなくなってしまう。本郷の判断に美月も従わざるを得なかった。

次に美月が応じたのは高所転落による女性の受け入れ。女性はすでに予断が許さなれない状態だ。深澤新(岸優太)や高岡幸保(岡崎紗絵)は病院まで保たないと思うのだが、15分以内に運べるかという本郷の問いを受け、美月が救急隊員に尋ねると可能と答えたため、本郷は受け入れを許可。
しかし、女性は搬送時間をオーバーして病院に到着。本郷は珍しく救急隊員を怒鳴りつける。美月、成瀬暁人(田中圭)たちが総力で治療にあたるが、女性の命を取り留めることはできなかった。
1人は受け入れられず、1人は治療が間に合わず…立て続けに思い知らされた現実の虚しさに、美月は幸保の腕の中で涙を流す。

勤務明け、本郷は桜庭麗子(真矢ミキ)、八雲徳人(小野武彦)に呼び出される。麗子はナイト・ドクター制度が救急救命センターの収益を上げていないなどと話し、理事会で決定したナイト・ドクター制度の今後の方針を本郷に告げた。

次の夜、美月はシフト通りの休日。深澤たちはいつものように患者を受け入れている。そんな時、台風による雷雨で「あさひ海浜病院」の近隣一帯が大規模停電になってしまった。
本郷は深澤に病院内の電源節約に走らせる。益田舞子(野呂佳代)や新村風太(櫻井海音)たちも患者の容態を確認しながら余分な電源を落として回った。外来を担当する桜庭は、母が診療中で雷を怖がる子どもをケアする。

非常電源に切り替わる中、ホットラインには救命士から、直通電話には近隣の病院から、次々に患者の受け入れ要請が舞い込み始める。自宅療養中の患者も、小さな病院も停電のため人工呼吸器などの電気を必要とする機器が使えないからだ。
すぐに、病床は満床になり、ICU、HCUのベッドも埋まってしまった。それでも患者の受け入れ要請は続く。
舞子はこれ以上は無理だと受け入れを拒否するよう頼むのだが、本郷は成瀬たちに判断を任せる。すると深澤がなんとしても受け入れたいと口火を切り、幸保も成瀬も賛同した。

そんなところに、休日の美月がやって来た。代休はもらうと言う美月に本郷は患者たちの仕切りを任せる。
病室も満床となり、美月たちは2階の廊下にベッドやストレッチャーを並べて患者を受け入れる。そこに、星崎が現れ、美月に昨夜の患者が亡くなったと伝える。本郷は話を遮り、星崎にまだ他の病院で待っている患者の搬送を依頼する。

2階の廊下も一杯になり、ついには病院ロビーにもベッドを設置することに。そんな時、星崎が電源車を病院に横付けした。患者の搬送とともに、本郷から頼まれていたのだ。
美月は星崎を呼び止め、昨夜の患者のことを1人で背負いこむなと話す。聞いていた本郷は、その悔しさを忘れるなと2人に告げた。そして、そんな患者をなくすためにも、美月たちがナイト・ドクターの成功例となり、どこの病院にいても当たり前のものとなるようにしたいと本郷は言う。
そんな中、ついに人工呼吸器も底をついた。だが、その人工呼吸器を使用する患者の受け入れ要請が来てしまう。迷った美月だが、手動で空気を送り込むことにした。

嵐が去り、朝日が顔を出した。出勤して来た嘉島征規(梶原善)は、所狭しと患者がひしめく病院に唖然としてしまう。しかし、嘉島がこの病院の医師と知った患者たちから喝采を受けて悪い気はしない。
初療室で美月たちに対峙する嘉島。美月が自分たちも勤務を延長して手伝うと言うと、嘉島は断った。今日の夜も患者は来るから、お前たちはゆっくり休めと嘉島は言い放つ。

嘉島に言われた通り、体を休めた美月たちは、いつものように夜には出勤した。
だが、そんな美月たちに本郷が柏桜会からの報告を伝達。それは「あさひ海浜病院」のナイト・ドクターチームの解散が決定されたというものだった。