片寄涼太 次の“往復書簡”の相手は菅田将暉を希望「どういうことを感じているのか、興味がある」
GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル・片寄涼太が10月29日(金)、著書「ラウンドトリップ 往復書簡」を上梓。
同作は、片寄をデビュー前からよく知り、GENERATIONSほかアーティストの作詞を手がける作詞家・小竹正人と2人で互いに宛てた書簡がまとめられたもの。2人の出会いや懐かしい出来事、それぞれの家族の話や恋愛観・結婚観が綴られている。
フジテレビュー!!は、片寄涼太にインタビュー。同作への思いや、小竹とのやり取りで印象的だったこと、今“ラウンドトリップ”していることを聞いた。
<片寄涼太 インタビュー>

──「ラウンドトリップ 往復書簡」は、小竹正人さんと手紙の形式でやりとりしたものが書籍となっています。片寄さんは普段、手紙を書きますか?
あまり書かないですね。年賀状とかも毎年出すタイプではないですし。ただ、何か贈り物をするときに、「これ好きだな」と思うようなカードにひと言添えるということは、たまにあります。
──そういったカードを選ぶときのこだわりは?
今は自分好みのものを選ぶことが多いのですが、「あの人にこの景色を見せたい」「あの人に似合いそう」という選び方もステキですよね。贈り物に関してもそうですが、選ぶときに相手を想像するのは好きなので、カードもそういう選び方をして贈ることができたらいいな、と今思いました。

──「往復書簡」の小竹さんとのやり取りの中で意識していたことはありますか?
最初は、「相手に宛てる」ということを意識していました。だからかもしれませんが、今読み返すと若干、堅かったな…と。でも、やり取りを重ねていくうちに僕自身の気持ちもほぐれていって、小竹さんの文章を読んで「あ、もっと自分のことを書いてもいいんだ」と思えたので、相手を意識しすぎず、自分をさらけ出すことにシフトしていきました。
──序盤は小竹さんへの質問も多かったように感じましたが、「相手に宛てる」ことを意識していたからということでしょうか?
そうかもしれません。途中から「問いかけもマストではないな」と感じるようになって、変わっていったのかと思います。
──片寄さんの「大人になるってなんですか?」という問いかけはとても印象的でした。小竹さんは「確固たる覚悟を持って何かを背負ったり守ったりできる人」と回答していましたが、その後、“大人”になれましたか?
どうなんでしょう(笑)。そのやり取りは1年前のことですが、自分自身も変わってきていることは感じていますし、あの頃にしか聞けないことだったなと思います。
大人になれたかどうか…大人になることだけが正解でもないですし、大人にならないほうが楽しいこともありますよね。だからすべてにおいて「大人になったな」とは自分では思っていないかもしれません。ただ、あのとき小竹さんが言ったことの意味は、少しは分かるようになった気がしています。

──執筆作業は、今回が初めてだったかと思いますが、実際に原稿を書いてみていかがでしたか?
今まではブログを書く程度しかしてこなかったので、最初はやっぱり言葉が出てくるのにも時間がかかっていたんです。でも、だんだん慣れてきて、書籍の「まえがき」はあっという間に書けましたね。書くことの難しさも、楽しさも感じられた、いい経験になりました。
──「往復書簡」をすることで知った自分の新たな一面はありますか?
シンプルに“書くこと”が好きなんだと思えたことは発見でした。あとは、自分の一面ではないのですが、身近で起こることも目の向け方によっては面白いんだということを知れたのは、すごく良かったなと思っています。

──「往復書簡」に収録された小竹さんの言葉、エピソードで、一番印象的なものは?
小竹さんは本当に面白い方ですよね。今回やり取りをさせていただいて、改めて「書き方がうまいな」と感激しました。
お話で印象的だったのは、「人間って『人生の問題集』みたいなものを神様から渡されて、その問題集を解き続けながら生きているのでは?」という話。そういう表現って、普通の人にはなかなかできないじゃないですか。小竹さんならではだなと思いましたし、そういうところから比喩を学ばせていただきました。
──もしまた誰かと「往復書簡」をするとしたら、誰とやりたいですか?
菅田(将暉)くんとか面白そう。絶対やらなそうですけど(笑)。同世代で、一度作品でご一緒したというのもありますけど、同じ景色を見ている方が、どういうことを感じているのかすごく気になるんですよね。作品でご一緒したときの自分と、今の自分は違いますし、菅田くんも変わっていると思うので、すごく興味があります。

──今“ラウンドトリップ”(往復・繰り返し)してしまうくらいハマっていることはありますか?
最近、サッカー系のYouTuberを見るのがすごく好きです。もともとサッカーをやっていたっていうこともあるんですけど、うまい人がすごくキレイにシュートを決めているところを見ると、気持ちいいんですよね。
YouTuberだけじゃなくて、サッカーの名シーンハイライト動画とかもあって、華麗にパスがつながった先でスパッとシュートが決まるところを見るとスカッとします。永遠に見ちゃいます(笑)。

──最後に、読者へメッセージをお願いします。
新潮社さんで連載を始めることになったとき、正直、僕のファンではない方がパッと見て「この子は言葉遣いがなってないな」と思われたら嫌だなというプレッシャーがありました(笑)。だから、言葉を大事に書きました。興味のある方はぜひお手に取っていただき、楽しんでいただけたらと思います。
撮影:今井裕治