森山未來「見出しになるな…」 森義仁監督から、撮り甲斐のある“全身凶器”と称賛される
11月6日(土)、東京・シネマート新宿で、映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」の公開記念舞台挨拶が行われ、森山未來、SUMIRE、篠原篤、森義仁監督が登壇した。

ステージに登場すると、森山は「冒頭の乱痴気騒ぎのシーンは、(指差し)新宿のあの辺での撮影でしたし、(SUMIREと)出会ったのも、あの辺でしたし。日常の中で繰り広げられていく映画でしたけど、楽しんでいただけましたか?」と観客に問いかけると、拍手が。森山は、改めて「今日は見に来てくれてありがとうございます」と頭を下げた。
SUMIREは「皆さんの中で思った方もいらっしゃると思いますけど、私は『大人になって甘酸っぱい青春を改めて感じさせてくれる作品だな』と思ったので、皆さんとその甘酸っぱい気持ちをシェアできたらいいなと思います」、篠原は「普段、映画が公開されるととっても緊張するんですけど、今日は僕より監督の方が緊張しているので、とってもリラックスしています」と挨拶。
また、本作で初の映画監督を務めた森監督は「この映画は約3年かけて作りました。僕は学生時代サッカー部でゴールキーパーだったんですけど、観客の皆さんはフォワードだと思うので…」と、難しい例えに。
森山は「えっ?えっ?」と戸惑い、篠原は「どういうことですか?それ」とツッコんだ。
森監督は「いい例えかなと思って(笑)。観客の皆さんに蹴ってもらって…」と続けると、篠原は「(映画を観ることで、ゴールを)決めてもらうってことね」とフォロー。
森監督は「僕は、キーパーとして後ろから見守ってる。一緒のチームだと思ってます」と完結させた。
森山未来は「爪の先までお芝居してる感じ」
本作で、20代から40代までを演じた森山について、森監督は「全身凶器ですね。役がいきわたってて、爪の先までお芝居してる感じがして、本当に全身撮り甲斐がある役者さんだなと思いました」と称賛した。
森監督のコメントを受け、森山は「見出しになるなと思いました。『全身凶器』って書かれてしまうなって」と笑顔。
幅広い年代の役を演じた森山は「年齢がどうというよりも、25年という時間の中で(演じた)佐藤という人が、どういう環境でどういう人と出会って、どんな発見があり、世界が変わっていくのか。その変化する様子を自分の記憶や経験と重ね合わせていきました」と、役作りについて説明した。

SUMIRE “珍獣”俳優たちの中での撮影も「緊張しなかった」
印象深いシーンについて、森監督が「撮影中は、緊急事態宣言でお店がやっていないところが多かったので、知り合いのお店に頼んで…」と語り出すも、森山が「ちゃんと理由を説明すると」と引き取ることに。
「スー(SUMIRE)が、今と違ってまだ映画出演経験が少なかった頃だったので、『撮影に馴染めるように空気づくりをちゃんとしたいよね』『ゴールデン街の中で盛り上がっている空気をしっかり出したいから、そのためリハーサルをしたいね』」と経緯を説明。
「でも、緊急事態宣言中でお店もやっていないし、どこかの店で飲むってことができないから、(知り合いのお店を借りて)本当にお酒を飲みながらリハーサルをやった」と丁寧に撮影に望んだエピソードを明かした。
篠原は「Barのシーンで、常連客に吉岡睦雄さんと、カトウシンスケさんと、山下敦弘監督がいる中に、僕と森山さんと東出(昌大)くんが…ああいう“珍獣たち”の中で(笑)、スーちゃんが自分の呼吸で立っていたのも、リハーサルがあったおかげかなと思う」と振り返った。

このやりとりに、SUMIREは「私は、同世代との楽しい友達との飲み会だなと、心の底から感じていました」と淡々と語り、笑いが。続けて「(皆さんが)友達のようにフレンドリーに接してくれたので、緊張はしなかったですね」と感謝を伝えた。

映画「ボクたちは大人になれなかった」は、シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、ほかで公開中。同時に、NETFLIXにて全世界配信中。
©2021 C&I entertainment
配給:ビターズ・エンド
最新情報は、映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」公式サイトまで。