<試写室>名場面が絶妙な塩梅!恋模様もⅠからⅡにかけて振り返るもんだから壮大な恋愛物語を見ているよう
12月20日(月)21時~『ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~』特別編
いやー、『ラジハ』は特別編も侮れないよね…
だって、前作Ⅰの『ラジエーションハウス 特別編~旅立ち~』も、とんでもなかったからね。総集編的な役割もそら担ってはいるんだけどさ、ほぼほぼ、“特別”編って感じで、いつもの『ラジハ』に、上空で繰り広げられるフライトパニック要素なんかも入れちゃってさ、挿入される新作エピソードが惜しげもなくてさ、これでもかの盛りだくさん!!だったもんね。1クールあんだけやっといて、どんだけエピソード豊富にあんのよ!!これ、あと何クールも行けんのよ!!って、やたら興奮したもんね。あれはね、紛れもなく、“特別編”だったし、僕のドラマ史上でも屈指の“特別編”だったわ…。
っというわけで、冒頭から、前回の『ラジハ』特別編を思い出し、一人で興奮してしまいましたが、そんな気合十分、期待値たっぷりで臨んだ『ラジハⅡ』の特別編…だった…わけだけど…。前回のスリリング要素たっぷりのベースの物語とはガラリと趣きを変えた、またあのⅠの感じとは味わいが異なる、思い出のアルバムを次々めくっていくような、ワクワク感となつかしさで、しみじみほっこりする、そんな出来栄えになっておりました…。
今回の物語、技師長・小野寺(遠藤憲一)の息子、大樹くん(田中奏生)がラジハへ訪れる…というところから始まるんだけど、この、大樹くんの、成長ぶりを拝める…それだけで、“ドラマお父さん”の僕としてはすでに満足してしまいました…。うん、ドラマお父さんってなんやねんって話ですが、大樹くんが登場したのは、調べたところ、前回Ⅰの第2話だそうで、あれからまだ2年ちょっとしか経っていないというのに、立派に、あのままで、お父さんとは正反対の、まじめーな受験生(高校生…2年生?)になってるの…。もうね、それだけで、僕、甥っ子の成長に感動してしまう親戚状態…。で、また、田中奏生くんつったら、木村拓哉さん主演『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』(2012年/フジテレビ)、織田裕二さん主演『Oh, My Dad!!』(2013年/フジテレビ)(どっちも、FODに…ある!!!)…という、いずれも主人公が一時ホームレスになる!!という2年連続変化球ホームドラマに出演した、あの名子役!…なわけで、だから、あぁ、あれから、早いもので10年近くも経ってる…奏生くんも、そら、こんなに、大きく…なるよね…(感涙)ってんで、ね?僕、ドラマお父さんでしょ?(知らんがな)だから、余計に、奏生くんの、大樹くんの、成長の変遷が拝めて…、幸せ…ってなる…そういうわけなんですよ…。

で、そんな、奏生くん演じる大樹くんは、もうすぐ受験生ってことで、進路に迷っているんだけど、今回、ラジエーションハウスを訪れることで、どんな心境の変化をみせるのか…。それを、これまでの『ラジハⅡ』の思い出とともに展開されるので、是非、最後までお見逃しなく。そして、もちろん、『ラジハⅢ』やるときは、大樹くんを登場させるのはマストで!!お願いいたします!!!で、やっぱ、ドラマお父さん的には、『Oh, My Dad!!』の続編も捨てがたいよね…。だって、つい『Oh, My Dad!!』見たくなっちゃって、最終回覗いたら、案の定、泣いちゃったからね…あぁ、やっぱり僕、ドラマお父さん…だわ…。(うん、結局、ドラマお父さんて何)

そして今回の特別編、もちろん、シーズンⅡの名場面がふんだんに、そして各回、ここぞ!っというハイライトを良い感じに、それ知ってるわ!ってなることなく、絶妙な塩梅でまとめているんだけど、そのまとめ方がまた、的確なの。ラジエーションハウスのお仕事=放射線技師とは?個性豊かなラジハメンバーはどんな人物?技師は患者を救えない?検査する意味とは?技師のプロフェッショナルとは?放射線技師にしか出来ない病院内での存在意義とは?…などなど、これまで丁寧に描いてきた、『ラジエーションハウス』の、ドラマとしての新しさ、面白さが凝縮された構成になっているのです。だから、ラジハ視聴者は改めてこのドラマの魅力を再発見できるし、何より、各回を思い出して感動しちゃう…のはもちろん、まだ『ラジハ』見たことない!って方でも、十分にその魅力が伝わる親切設計に仕上がっております。

そいでもって、『ラジハ』のもう一つの要と言ってもいい、主人公(五十嵐唯織/窪田正孝)とヒロイン(甘春杏/本田翼)の恋模様…なんだけど、その辺もさすが特別編。ⅠからⅡにかけて凝縮して振り返るもんだから、壮大な恋愛物語を見ているようで、ちょっと、やっぱ、感動しちゃったよね…。で、それ、『ラジハ』未見者の方はきっと、『ラジハ』=医療モノとはいえ、さすが、月9してんな!!ってのがわかるはず。うん、でもね、それがね、その恋愛描写もまた、『ラジハ』!なんすよ。


ってことで、特別編とはいえ、今回も見ごたえたっぷり。ピックアップされるエピソードに改めて感動しちゃって、モッカイ見てみたい!って気分にさせてくれるし、最後の映画版の特別予告がすこぶる良くって、ついつい見たくなっちゃって、『ラジハ』制作者の術中にまんまとはまってしまいます…。だってさ、『ラジハ』のさ、あのお馴染みのあの画がさ(机並んでるところとか)、映画らしい、深めの陰影ついてんのとか…スクリーンで観たい!!!ってなるじゃん…。ま、それは、マニアックな僕、だからかもだけど、とにかくこの特別編、誰でも、気軽に、『ラジハ』の濃縮還元の面白さが体感できる…はず!必見!!
