北村匠海、井上祐貴のバッティングセンターでのシーンにひと言「いや、CGだから!」
北村匠海が主演を務める映画「明け方の若者たち」の公開記念舞台挨拶が1月8日(土)に行われ、共演の黒島結菜、井上祐貴、原作のカツセマサヒコ、監督の松本花奈と共に北村が登壇した。
本作は、北村演じる「僕」が、黒島演じる「彼女」に一目ぼれしてからの20代の青春と、“こんなハズじゃなかった”葛藤を描いた青春譚。

今年初の舞台挨拶ということで、年末年始の過ごし方について聞かれると、北村は「年末は大規模な歌合戦に参加していました(笑)。年始は飲み正月みたいな感じでした。正月からやっているテレビ番組を見ると、『今年も始まったな』と思うと同時に『今年も終わったな』と思うんです。今年の1年のスケジュールを見て『終わっちゃったな』という感じでした」と語った。
本作の撮影をついて、北村は「本当に同世代の若者で本作を作れたという思いが強くて、大学の映画サークルの自主映画を作っている感覚。そういう空気の中で、密度の濃い作品を、短い期間でしたが何度も明け方をみんなで見ながら撮影して、あっという間に終わってしまった印象です。撮影した場所もそうですし、劇中で流れる曲も、僕の青春時代に聴いていたものです。この映画の(2週間ほどという短い)撮影期間の駆け抜け方も青春に近いものがありました」と振り返った。

ヒロイン役の黒島は、「年末年始は大規模な歌合戦を見て過ごしました。とても良かったです(笑)。ゆっくりおうちで、ゴロゴロとしながらお餅をたくさん食べて、休みを満喫しました」とニッコリ。
本作の「彼女」に焦点を当てたスピンオフ作品にも出演している黒島は、「原作で描かれている彼女は、謎めいていて、何を考えているのかわからない部分もあったんですが、原作のカツセさんが書いた彼女目線の物語を読んで、彼女も壁にぶつかって今を一生懸命生きようとする姿が描かれていたので、私は彼女の一番の友達になって、彼女を隣で支えてあげられたら、という思いで撮影しました」と明かした。

主人公『僕』を支える友人役を演じた井上は、「(劇中に出てくるバッティングセンターのシーンは)カッコよく打てなきゃダメだと思っていたので、クランクインの1ヵ月半くらい前からバッティングセンターに通って打てるようになってやろう、と。手にマメを作りながら、(球を)打てるようになってから撮影に臨みました」とコメント。

それに対し北村は、「すごいなと思って。初めて聞きました役作りで1ヵ月以上前からバッティングセンターに通うというのは」と感想を述べると、井上は「それくらい打てなかったんですよ。20球中17球当たらなかったので」と苦労を語った。
しかし、北村は「すごくフォームもきれいで、(バッティングセンターに)通ったんだろうなというのがわかったんですけど、(本番の)撮影では球がCGになっちゃったんです。(本編の映像は)今の映画の技術のたまものですね。(井上が撮影前に)すごく緊張していて、『ちゃんと打てるかな…。これで何テイクも重ねちゃダメだよな…』って言っていたんですけど、『いや、CGだから!』と。エアーなのよ」と暴露。
井上は「事務所のマネージャーさんの中に、高校野球をがっつりやってこられた方がいて、バッティングセンターに一緒に行ってフォームとか教えてもらったんです。CGだとしても、そこまでやって、結果的にはよかったかな」としみじみと語った。
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実は俳優としても活動していた松本監督。以前に『鈴木先生』(2013年・テレビ東京)で北村との共演経験もあるそうで、北村は、「あの時の僕は、中学1年から2年に差し掛かるくらいの時で、あのドラマの撮影期間も(本作のコンセプトでもある)マジックアワーだったな、と。リアル中学生だった僕たちが、一丁前に芝居について語っているような楽しい現場だったんです。撮影は震災もまたいでいたので、日活の撮影所に子どもたちだけで泊まったりとか、そういう時間を過ごした仲間と念願が叶って、めぐり合うものだなと思いました。感慨深かったです。監督をしている現場の姿を見て誇らしかったです」とほほ笑んだ。

黒島監督も、「本当に自主映画の延長のように撮影できたのはうれしかったです。高円寺の明け方をみんなで走るシーンとかは、(撮影をするために)20~30分くらいしかない状態でスタッフさんを含めて一致団結して、『あぁ、青春しているな』と感じていました」と語った。

映画「明け方の若者たち」は、全国公開中。
©カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会
配給:パルコ
最新情報は、映画「明け方の若者たち」の公式サイトまで。