「日本のトム・クルーズに…」監督からの提案に、ディーン・フジオカ 「すごく責任重大」
1月12日、映画「Pure Japanese」の完成披露舞台挨拶が行われ、ディーン・フジオカ、蒔田彩珠、坂口征夫、松永大司監督が登壇した。
本作は、ディーンが企画・プロデュースに携わり、主演を務めた、男の狂気を描くバイオレンス・アクション・ムービー。
<ディーン・フジオカ 企画、プロデュース、主演作の完成に「ステキな出会いに恵まれ、シンプルに感動しました」>

MCから、タイトルの「Pure Japanese」の意味について問われると、ディーンは「現代社会において、日本人の定義ってなんだろうと思って。日本語を使う、日本語人(びと)のことかな」と、疑問からのスタートだったことを説明。「『これが日本人だ』ということを、PCRキットみたいなもので、ピッと数値を計れたら面白いなと思って」と制作に至った経緯を明かした。

またトークセッションでは、映画のタイトルにちなんで、登壇者が「自分のピュアな部分」を紹介することに。坂口は「(撮影時に)『どうやったら(ディーン演じる)立石を倒せるのか』と、組員と夜な夜な反省会をしていました。そのことを今思い返すと、ピュアだったなと思います」と振り返った。
現在19歳の蒔田は、「私は、まだピュアだと思います(笑)」と前置きし、「撮影現場で若手のスタッフさんが上司からきつく言われていると、私も同じくらい悲しい気持ちになります。なので、ピュアだなと思います」とエピソードを披露した。

ディーンは「自分がやっている仕事、物を作ることに対してピュアでいたいなと思います。音楽でも何でもピュアでいれたらいいなって思いながらやってます」と語った。
企画・プロデュースまでマルチにこなすディーンについて、松永監督は「簡単なことじゃなかっただろうなと思います。現場でもディーンさんは『僕は作品を良くするために監督の後ろにいますよ』と言ってくれて、それがとても心強くて、感謝してます。ありがとうございます」と伝えた。続けて、「ディーンさんは、日本のトム・クルーズになった方がいいんじゃないですか?」と提案すると、客席から大きな拍手が起こった。
ディーンは「記者の皆さん、これはいいタイトルもらったって感じじゃないですか?でも、すごく責任重大ですね」とはにかんだ。そして、今後の活動について「トム・クルーズさんの立ち位置ははるか彼方ですけど、地道に一歩一歩続けることが大事なのかなと思いますけど、引き続きピュアな精神で、より良い作品づくりを続けていけたらいいなと思っております」と意気込んだ。

<ストーリー>
日光大江戸村で働く立石大輔(ディーン・フジオカ)は抜群の身体能力の持ち主だが、社交性がなく、日本の文化に傾倒している変わった男で、周囲からは距離をおかれていた。忍者ショーでも任されているのは、立ち回りではなく効果音担当。神社で人知れず、非科学的なトレーニングに勤しむのが日課だった。
同僚の送別会が行われたパブには高校生でありながら、年齢をごまかして働くアユミ(蒔田彩珠)、アユミが祖父・隆三(渡辺哲)と暮らしている土地一帯を県議・黒崎(別所哲也)と結託し、中国人ブローカーに売り払ってしまおうと画策している、地元のヤクザ長山組・陣内(坂口征夫)、佐伯(二ノ宮隆太郎)らの姿も。“P(ure)J(apanese)キット”という、日本人の純度を図る試薬が出回っていた。結果が50%と中途半端な数字だった佐伯は腹を立て、江戸村の忍者たちにも検査を強いる。その場での検査を拒否した立石だったが、自宅でPJキットを使用してみると、数値は100%。なぜか湧き上がる高揚感。
立石はショーである役に参加することになるが、アユミたちが見に来ているとき、派手に失敗してしまう。立石が立ち回りをできないのは過去に参加していた撮影現場でおこった事故によるトラウマで、暴力に対するリミットをかけているのであった。
アユミの家には相変わらず嫌がらせが続いていた。ある日、隆三が怪我をし、入院する。アユミと立石は黒崎の仕業だと思い込み、黒崎の事務所に乗り込むが、しらをきられる。怒りを爆発させた立石は、黒崎事務所を破壊する。立石は初めてアユミに己の暴力を肯定される。
アユミの家の敷地は重機が搬入され、強引に掘削が着手される。アユミは立石に助けをもとめ、立石は今まで封印してきた暴力衝動を爆発させるのだった。
映画「Pure Japanese」は、1月28日(金)より全国公開。
配給:アミューズ
©️2021「Pure Japanese」製作委員会
最新情報は、映画「Pure Japanese」公式サイトまで。