1月18日、ブロードウェイの傑作「毒薬と老嬢」の製作発表記者会見が行われ、久本雅美、藤原紀香、演出の錦織一清が出席した。

本作は、アビー（久本）とマーサー（藤原）の老姉妹が振る舞う“ぼけ酒”によって巻き起こる衝撃的な物語で、安楽死や高齢化社会への風刺を含んだブラックコメディ。今回、セリフをすべて関西弁に脚色し、舞台初共演となる久本と藤原の丁々発止のやりとりが見どころとなる。

久本は、「藤原さんと初めて舞台でタッグを組ませていただきまして、ちょっと心配なのは、どちらが藤原紀香か分からないところが…」とニヤリ。

「関西弁で演技するということで、ネイティブな私たちが、どういうふうになるのかすごく楽しみです。そして錦織さんの演出、魅せるお芝居が大好きなので、この語り継がれる舞台を錦織ワールドでどうなるのかと、楽しみがいっぱいですので、お客さまに楽しんでいただけるように全力で頑張ります。以上、藤原紀香でした」と久本節で挨拶した。

藤原は、「今回、久本姉さんと一緒に務めさせていただけることが喜びで、楽しみで仕方がありません。加えて、錦織さんは、その人の魅力をどんどん引き出していく演出で、笑いが絶えない稽古場と聞いておりますので、今から本当に楽しみです」と期待に胸を躍らせた。

演出を務める錦織は、藤原について「初めて藤原さんとお仕事させていただきますが、すごく楽しみで。まだ数回しかお会いしてないんですけど、隣にいると、やっぱり『恥ずかしいな〜』と、僕もまだまだ男だったと自覚しています」と語り、会場を笑わせた。

久本については、「去年、ワハハ本舗さんのお芝居を見て、本当に笑わせていただきました。改めて、感じたのはこういう時期だからこそ、楽しいものを作るんだということ。すごく励みになりました」とコメント。「この作品の中にあるちょっとはみ出した倫理観の面白さ、それを僕なりにどうやって楽しくできるかをより頑張りたいと思います」と意気込みを語った。

2人の魅力について、錦織は「関西弁は、東京（標準語）では表現しきれない部分があって、同じこと言っても絶対、関西弁の方が面白くなると思います。（2人が演じたら）ピッタリだと思います」と絶賛。

さらに2人を横目に、「先ほどからお二人の掛け合いを見ていると、うらやましいなと思ってます。僕が、この場所に女優として座っていたら、3人で『若草物語』でもやりたかったね！」と笑った。

最後に、「2人を見ていると本当に、ルシル・ボール（※）が2人いるみたいな気がするんですよね！昔、大好きでよく見ていた『ザ・ルーシー・ショー』や『奥様は魔女』のサマンサと、そのお母さんのような関係で、コメディドラマの感じで作れたらいいなと思いますし、この会見の2人を見て確信しました」と期待した。

（※）アメリカのコメディエンヌ、女優。