「子育てで一番大事なのは夫婦円満」つるの剛士流“夫婦の土台作り”とは
タレント活動のみならず幅広いジャンルで活躍するつるの剛士さんは、私生活では2男3女の子育て真っ最中。12年前には、芸能人では異例の“育児休業”を宣言し世間を驚かせました。
「子育てにとって1番大事なのは夫婦関係」と語るつるのさんに、親子の信頼関係の作り方、夫婦円満の秘訣について聞きました。
※2021年12月に行ったインタビューです。
「塾を辞めていい、その代わりにパパが行く」
――現在、上は18歳から下は5歳までの5人のお子さんを育てていますが、大変なことはありますか?
自分の家族だから他の家庭と比較することができないんですが、ぶっちゃけお金はかかりますよね(笑)。
僕も4人きょうだいで、親への感謝も含めていろいろなことを感じますが、子育てって大変さ以上のうれしいものが返ってきますよね。僕たち親が子どもたちに育てられている部分があると思っています。
――SNSに公開していた、お子さんたちと並んで試験勉強をされている姿が微笑ましかったです。
そもそも、勉強をすることになったきっかけが、息子が中学受験のときに勉強全然しなかったことなんです。息子には父親だから一応「勉強しなさい」って言うんですが、僕は「おばかタレント」と呼ばれる仕事もしていて、勉強をしてこなかったし、ましてや親から「勉強しろ」と言われたこともなかったのに、息子に対して「勉強しろ」って言ってることが何かおかしくなってきちゃって。
それで息子には「わかった、お前は塾を辞めていい。その代わりにパパが行く」と代わりに塾に通って勉強することにしたら、勉強が楽しくなってしまったんです。
息子に対しても、いつか自分が学びたいときが来たら自分から学ぶときがくるんじゃないかと思って。そこからは逆に勉強しろって子どもたちに言わず、寛大になりました(笑)。
そして自分が大学に行くようになると、試験もあるしめちゃくちゃ机に向かう機会が多くなったんです。すると今度は長女も次女も三女も含めてみんなが机に向かう時間が増えてきて。
言葉で言うよりも勉強する姿を見せるほうが子どもたちにとって良いことなんじゃないかと思えてきました。いつの間にかみんなでひとつのテーブルに集まって勉強するようになりましたね。
――そういう姿が日常にあって、ご家族に何か変化はありましたか?
三女が中学受験なんですが、僕が勉強していると「面白い?」って聞くんです。「楽しいよ、なんで?」って答えたら、「私も保育系に行こうかなぁ」って言い出して。僕が勉強していることにすごく興味を持ってくれていますね。
僕は親というよりも、子どもたちよりも先輩なだけです。むしろ子どもたちの方が新しいことを教えてくれる先生だと思っています。流行や音楽もいつも子どもたちから学んでいます。僕は共に育つと書いて「共育」だと思っていて、親だからこれを教えなければいけないではなくて、共に育っていけば良いんじゃない?って。
「夫婦2人だけの時間が来るのが楽しみでしかたない」

――お子さんが多感な思春期を迎えたとき、親はどうしたらいいと思いますか?
我が家は思春期の女の子が3人いますが、大人になる第一段階ですよね。子どもたちも「なんでこんな気持ちになるんだろう?」っていうように、本人もよくわかっていないんですよ。
社会の中の自分の立ち位置を知るうちに「社会ってなんだろう?生きている意味ってなんだろう?」って、そんなことをいっぱい考えるんですよね。子どもたちも自分で自分のことがわからない状態なのに、親がわかるわけはないんですよ。
親としては、親の思う線路を敷いてその上を子どもたちが走ってくれているうちは楽だったけれど、思春期ぐらいになると全然違う所に自分で線路を敷きだすから、親もそりゃ不安ですよ。
でもそれでいいんですよ。だって僕たちだってそうだったし、分かろうとするほうがおかしい。
線路をはみ出て、親からはみ出てくれたんだ、あとはきちんと走っていけるようにと、後押しをしてあげようという気持ちでいたほうが楽ですよね。
僕は親子関係で大切なのは 「心配」よりも「信頼」だと思っているので、「信用してるから大丈夫だよ」って言ってあげたほうが、ただ心配するよりもどれだけ子どもたちが安心するか。僕はそういうスタンスでいます。
――親子の信頼関係というのは、それこそ長い積み重ねの関係だと思います。気をつけてきた事はありますか?
大変なときももちろんありますが、そういうときはその都度、真剣に向き合ってきました。何よりも、僕らが親としてよりも1人の人間として、夢を追いかけて頑張っていれば絶対に子どもたちはその背中を見ていると思うんです。
子育てにとって、夫婦仲が良いことが一番大事だと思っています。夫婦が幸せそうにしていて、なおかつ1人の人間として頑張っている姿を見ている子どもたちは「私もこういう家庭を築きたいな、こういう結婚生活を送りたいな」って思ってくれるんじゃないでしょうか。
僕自身は自分の子どもに変な期待はしていなくて、それよりも自分がどう生きるか、そちらに重点を置くようにしています。
――つるのさんご夫婦はとても仲が良いですが、夫婦関係を良好に保つ秘訣は?
思ったことをすべて口に出すようにして、コミュニケーションを大切にしています。子どもたちが学校に行ったちょっとした隙に2人でランチに行ったり、日帰りで温泉に行ってみたり。
子どもが多ければ多いほど2人の時間がないので、たまにある貴重な時間がすごく楽しみでテンションが上がるんです(笑)。
これから子どもたちが全員巣立った後に、夫婦2人だけの時間が来ると思うと楽しみでしょうがないんです。以前、子どもたちを親に預けて夫婦だけで福島に旅行したことがあるんです。そんなの初めてだったので手をつないで、きれいな景色を見ながら「最高!楽しい!」って、昼から日本酒を飲んじゃったりして(笑)。
もちろん子どもたちと生活している今の時間も大切ですが、人生全体で考えると夫婦2人だけの時間のほうが長くなると思うので、実は大切なのは夫婦の土台作りなんですよね。今はその土台を「一緒に頑張ろうね」と作っている感じです。
<つるの剛士出演イベント概要>

「チャギントンファミリーコンサート 大船公演」
2022年2月27日 (日) 鎌倉芸術館 大ホール
開演時間:
①11時00分~ ②13時50分~ ③16時40分~
※16時40分~の回はスペシャルステージあり
イベントの詳細は公式サイトへ