窪田正孝「ラジハは“しおり”」 劇場版にまで進化した作品への思い
今72時間あったら…?「少年に戻りたい!」
──今作は「72時間の壁」がテーマとなっていますが、窪田さんご自身は、壁を感じた出来事などありますか?
基本は、団体行動があまり得意ではないので、学校とかがちょっと苦手でしたね(笑)。壁と言うと大げさですけど。
友だちとしゃべることとかはできるのですが、教室という閉じ込められた感じの空間が苦手で。ただ、そこでの出会いが後々、財産になる可能性もあるとは思いますけどね。
──そんな壁を乗り越えるために大事なことはなんだと思いますか?
自分を壊すことだと思います。僕のことで言うと、「人が苦手なんだ」という意識を取っ払って、自分をさらけ出す。意外と思い込んでるだけということも多いと思いますし、1回自分をさらけ出してしまえば、自分が楽になれるというのは実感としてありますね。
「自分をさらけ出す」って怖いと思うかもしれませんが、全然怖くないですから。人って、苦手なことをやろうとすると体が硬直しちゃうんです。「痛い」と思うとギュッと力が入るのと一緒で。そこで体も、思考も脱力して、フラットに過ごしていると、苦手なものもスッと受け入れられたりするんです。僕は受け入れたことで、別の何かに派生していくという経験を何度もしているので、自分を壊すのは大事だと思います。

──では、今、自由に使える時間が72時間あったら何がしたいですか?
3日間あったら…少年に戻りたい!具体的には、ちょっと東京から離れたいので(笑)、島に行きたいです。電波の入らないような、自然の多いところがいいですね。海でボーッとしたり、山の中を散策したり、時間を忘れたいなという思いがあります。
──「劇場版ラジエーションハウス」は、GWの公開になります。窪田さんのGWの思い出をお聞かせください。
GWだったかな…小さい頃、家族で自然がいっぱいあるホテルに行った思い出がありますね。他にも家族でよく海とかに出かけていました。
夜中に出かけたこともあって…子どもって普段、夜は「寝なさい」って言われるから、夜中に出かけるなんてワクワクするじゃないですか。みんなで車に乗ってファミレスに行って、好きなものをたくさん食べて、そのまま海の近くに車を止めて車中泊をして。朝、海の駐車場が開いたら、すぐに車を止めて一番風呂ならぬ“一番海”をしてましたね(笑)。あれはすごく楽しかった思い出です。
──最後に、窪田さんにとって「ラジエーションハウス」は、どのような存在になりましたか?
“しおり”のような…一つの分岐点を与えてくれた作品です。
コロナ禍前後で価値観は180度変わったと思いますが、コロナ禍前にラジハの1作目をやって、朝の連続テレビ小説『エール』(NHK)をやって、コロナ禍になってからラジハの2作目をやって、ラジハの映画をやって…10代からお仕事をさせていただく中で、ラジハは一つの区切りになった作品です。

撮影:今井裕治
ヘアメイク:糟谷美紀
スタイリスト:菊池陽之介
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