「どんなに自分が正しくても暴力は悪」宇梶剛士の心に刺さった菅原文太の言葉
毎週水曜22時~『ナンバMG5』
心に深く刻まれた菅原文太からの教え

──そこからの俳優人生はいかがでしたか?
いざ俳優として活動を始めることができたものの、いただくのはチンピラの役ばかり。まだ演技力もないので仕方なかったのですが、不良をやめて俳優になったはずなのに…という不満が少しずつ募り、また、現場で何もできずにいる若造には先輩やスタッフさんの風当たりも強く、イライラは溜まる一方でした。
そんなある時、菅原のオヤジから「おまえ、暴れたくてしょうがない顔してるな」と言われて。「そんなことありません!」と答えると、オヤジは「暴れたかったら暴れていいぞ。ただし、その時は必ず人前でやれ。おまえに正しさが間違いなくあれば、半分は味方になってくれる」と言ってくれたんです。
しかし、そこからさらに加えられた言葉がありました。「そうして暴れたら、この世界を去れ。なぜなら、どんなに自分が正しくても暴力は悪だからだ」。
若かったこともあり、その時すぐには飲み込めませんでしたが、それまではただ「暴力はいけない」とだけ教わってきた自分にとって、オヤジの言葉はとても深く突き刺さり、今も残っています。

──そういった言葉をご自身のお子さんにかけることはありますか?
僕は自分の子どもに対して頭ごなしに「ダメ」と言ったことはありません。まず「なぜそうしたいのか」、その理由と、そこからどうしていくつもりなのかを具体的に尋ねます。
息子が「高校を辞めて一人暮らしがしたい」と言い出した時は「辞めるのはいいけど、働いて給料が15万円として、アパートの家賃は?携帯代は?毎日の食費は?」とアドバイスを交えながら細かく確認し、最後に彼は高校に通い続けることを選択しました。そのあたり、確かにオヤジの影響があるかもしれません。
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