妖怪誕生のさらなる深みへ…「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」ナイトツアーに行ってみた
「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」7月8日(金)~9月4日(日)/東京シティビュー
水木しげるさんの妖怪誕生の裏側と、妖怪画の魅力を“ナイトツアー”でさらに深掘りしました。
7月8日(金)から東京シティビューにて開催中の、水木さんの生誕100周年を記念した初の大型展覧会「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」。
水木さん所蔵の妖怪関係資料やコレクション、妖怪画の原画が100点以上にわたって一挙公開されている様子と展覧会の見どころを「行ってみた」企画としてレポートし、“水木妖怪”の誕生の裏側にさらなる興味を抱いた編集部は、7月20日に開催された「真夏の夜の妖怪ツアー」にも行ってみました。
水木しげるの脳内に迫る!「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」に行ってみた
妖怪ライターが案内する「真夏の夜の妖怪ツアー」

陽が落ちはじめ、妖怪に出会いやすいと言われる“逢魔(おうま)が時”を迎えると、展覧会場を飾る提灯が灯りはじめます。
そんなムード満点な会場に集まったのは、およそ40名のナイトツアー参加者たち。妖怪柄のTシャツを着ている方、鬼太郎のコスプレ姿の方もいて、これから始まるツアーへの気分も高まります。
ナイトツアーはおよそ1時間。妖怪の専門家・妖怪ライターとして活躍する村上健司さんの解説を聞きながら会場を回っていきます。
水木さんの人生を辿る「水木しげるの妖怪人生」コーナーも、妖怪にも水木さんにも詳しい村上さんの解説が加わると、また違った発見が。
幼少の水木さんに妖怪や地獄・極楽について説いた、水木さんの“妖怪の師匠”ともいえる「のんのんばあ」が民間の宗教行事に詳しかった理由についても、のんのんばあの出自を交えて詳細に解説してくれます。
戦後に紙芝居作家から貸し本漫画家となっていく水木さんの、「苦労したはずなのに、絶対に苦労したとは言わない」という人柄にも触れつつ、「妖怪漫画としてではなく、紙芝居のときに誕生した」と鬼太郎の誕生秘話も軽快に語られていきます。
村上さんの語る水木さんエピソードは尽きることがありませんが、時間もあるため続いてのコーナーへ。いよいよここからは、水木さんの創作の秘密に迫っていきます。