草彅剛が憧れのポン・ジュノ監督&ソン・ガンホと初対面!「写真焼き増しして(笑)」
「第92回アカデミー賞」で作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞を受賞し、日本でも公開中の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」。ポン・ジュノ監督と主演のソン・ガンホによる舞台挨拶が24日に東京・六本木のTOHOシネマズ六本木で行われ、同作の大ファンを公言する草彅剛が祝福に駆けつけた。

まずは、ポン・ジュノ監督とソン・ガンホの2人が登壇。監督は「アカデミー賞受賞以前にも日本の皆さんは熱心に劇場へ足を運んで、とても熱い反応を送ってくださったことに心から感謝したい」と挨拶。

続けて、ソン・ガンホが「映画というものは、言語が違っても共感できるんだ。それが映画の力なんだということを、皆さんが証明してくださった」と感慨深げに客席を見渡した。

「パラサイト」は日本国内での興行収入が30億円を突破し、韓国映画としても歴代No.1を記録。そこで、舞台中央にはくす玉が用意され、監督とソン・ガンホでくす玉割りを行うことに。
初の試みに監督らは「(綱は)横に引くの?下に引くの?」と興味津々。観客の「パラサイト、おめでとう!」の声に合わせ、力を込めて綱を引いた。

監督は改めて、「2000年初頭に韓国映画が日本で愛され、活発に公開されていた時期がありました。そして、日本映画も韓国でたくさん上映され、関心を持たれた時期がありました。久しぶりに日本で韓国映画がヒットしていることをキッカケに、両国の映画の交流が再び始まれば」としみじみ。
ソン・ガンホも「垂れ幕に『興行収入30億円突破』と書いてありますけど、私は数字よりも大切なことがある気がします。韓国の観客が日本の映画を楽しみ、そして、日本の観客の皆さんも韓国映画を楽しんでくださる。そんなふうにふれ合って共感できることが何よりも大切」と映画人としての思いを訴えた。

そこへ、この日のサプライズゲスト・草彅が花束を持って登場。草彅の登壇を知らされていなかった観客からは大きなどよめきが起こった。
草彅は「日本にわざわざ来てくださってありがとうございます。そして、アカデミー賞受賞おめでとうございます。お2人の熱烈なファンです。ソン・ガンホさんは僕が最も尊敬する俳優さんで、『ガンホさんだったらどう演技をするんだろう?』ということをいつも考えながら、僕は演技をしています」と韓国語で挨拶。

これに対しソン・ガンホは、「チョナン・カンさんが20年ぐらい前から僕のファンだったと聞いて、ぜひ会いたいと思っていました。今日は記念すべき日ですね」とコメント。
監督は「僕もチョナン・カンさんのことはよく存じ上げていますし、香川照之さんと共演された舞台『ぼくに炎の戦車を』(2013年)の韓国公演を観に行ったことがあります」と、韓国ではチョナン・カンとして知られる草彅との縁を説明した。
司会者から「パラサイト」の感想を問われた草彅は、「一流のエンターテインメントで、退屈する場面がひと時もありませんでした。しっかりと家族愛も描かれていて、またすぐに観たくなる作品」と絶賛。
そして、「お2人がタッグを組まれた作品は危機が迫った場面でもブラックユーモアが効いていて、リアリティがある。今回も、人間誰しもが持つ喜怒哀楽がいろんなところに散りばめられていて、好きな作品。だから、全部が好きなんです」とハイテンションで作品の魅力を語った。

エンジンのかかった草彅は「劇中でソン・ガンホさんがインディアンの赤い帽子をかぶっていて、(対照的に登場する)パク社長は黒の帽子をかぶっていた。この帽子がとても重要な小道具だった気がする」と持論を展開。

すると、監督は「今、草彅さんにそう言っていただいて、そういう意味があったのかなという気がしてきました」と苦笑し、「このあと、もしインタビューを受ける機会があれば、今のお話を引用させていただきます」と草彅流の解釈を受け入れた。

進行を進めようとする司会者に対し、草彅はまだまだ聞きたいことがたくさんあるといった様子で矢継ぎ早に質問。司会者が「そろそろフォトセッションへ…」と促すと、草彅は「あとで(写真を)焼き増ししてください(笑)」とファン目線でスタッフにおねだりしていた。
