鈴木亮平「エゴイスト」で魅せた入念な役作りに裏打ちされた表現力
さらにギアを上げて、挑戦する40代でありたい

――世界遺産をはじめ、さまざまなことに興味がある鈴木さんですが、2023年に新しく学びたいことはありますか?
英語をもう一度ブラッシュアップしたいなと思っています。僕も英語が好きで、磨いてたつもりではあるけれど、氷魚くんや、(『エルピス』で共演した)眞栄田郷敦くんなど、ネイティブに近い環境で育ってきた人の英語に比べるとやっぱり違う。
彼らからはいい刺激をもらっているし、自分も常にアップデートし続けて、いつまでも勉強し続けていかないといけないなって思います。そのほうが楽しそうですしね。
――3月で40歳を迎えますが、どんな40代を過ごしたいですか?
挑戦する40代でありたいですね。僕がカッコいいと思う先輩方を見てると、40代で落ち着くのではなく、そこでの挑戦を転機にしてる方が多い気がしていて。たとえば、渡辺謙さんや真田広之さんが「ラスト サムライ」をやられたのも40歳ぐらいの頃ですし。
そんなふうに、30代を経て、40代という人生の後半に差し掛かるときに、さらに大きな変化を求めて歩んでいける生き方に憧れるし、自分もそうありたいなと思います。
――「エゴイスト」の浩輔役で、アジア版アカデミー賞といわれる「アジア・フィルム・アワード」(AFA)の主演男優賞にノミネートされましたが、海外の作品も視野に入れていかれるのでしょうか。
そういう選択肢も含めて、挑戦を恐れず、前のめりに行く40代に。人生のペースがつかめてきたなぁと思ってそのまま(安全)運転するんじゃなく、さらにギアをあげていきたいですね。
――最後に、「エゴイスト」の公開を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。
本当に素晴らしい映画で、見てくださる方それぞれに違う思いを受け取っていただける作品になっていると思うので、ぜひ楽しみにしていてください。
それと、僕たちは、ゲイ当事者はもちろん、当事者でない方々にも適正に届けたいと思って丁寧に作ったつもりではありますが、作品の届き方というのは、時代や国や社会の在り方によって変わっていくし、この映画の描き方もまだまだ十分とは言えないと思います。
そういう点を指摘してもらうことで議論が盛り上がり、業界全体が、マイノリティの描き方を考えていくきっかけになる作品になったらいいなとも思っています。

撮影:河井彩美
取材・文:浜野雪江
ヘアメイク:宮田靖士(THYMON Inc.)/Yasushi Miyata
スタイリスト:臼井崇(THYMON Inc.)/Takashi Usui
映画「エゴイスト」は、2023年2月10日(金)公開
©2023 高山真 . 小学館/「エゴイスト」製作委員会
最新情報は、映画「エゴイスト」公式サイトまで。
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