<試写室>とてつもなく痛いところついてくるんだけど視聴後感はなぜか♡の不思議
1月28日(土)23時40分~土ドラ『三千円の使いかた』第4話
前回の振り返り…
長年、その前を通り過ぎることはあっても決して利用することのなかった、商店街の老舗婦人服小物店「トーキョーむらさき屋」(見返したら「知的センスのブティック」って書いてある…知的…?)で、主人公・美帆(葵わかな)のママ・智子(森尾由美)が299円のタイツ(裏起毛)と運命的な出会いを果たし、そこからの腹巻き(薄ピンク)、そこからのショッピングカート(引手タイプ)という、ママの“老い”を、「むらさき屋」という何気ない日常でもって自認していく、その三段グラデーションは、悲哀や生々しさを通り越して、あまりにも美しい!…ライフイズビューティフル!!だったし。
それを経ての、ママの積年の思いがついに爆発!!だった“地獄の退院祝い”は、「このドラマ、ただのハートウォーミングだと思ったら大間違いよ!!」って、突然、強烈ビンタをくらわしてくるような、まるで山田太一先生が描くホームドラマの“崩壊と再生”のような、そんな思いも去来する名シーンだったし。
で、だけど、そうは言ってもママ、爆発!!からの「熟年離婚」はさすがにないよね?っていう余地…パパ(利重剛)だって実はママのこと、思ってたし、心配してました…ってのがあるよね?さすがにあるよね?…ってないんかーい!!からの、大ラス。

新しい人生=離婚後の人生のために第一歩踏み出すわ!ってんで、銀行の新規口座(10000円入金)作りましたとさ…ってオチ…。容赦ね――!!!!って、このドラマの真のすさまじさを思い知ったよね。

もうこのドラマ、マジで、字面から想像する、『三千円の使いかた』♡って雰囲気じゃないのよね。東海テレビ制作・ドラマ人間模様『三千円の使いかた』って感じ(どんな感じ?)。いや、違うな。『三千円の使いかた』♡って雰囲気をプンプン醸しときながら、結構なギリギリまで♡の要素を残しときながら、そう見せかけといて、とてつもなく痛いところついてくる!!…んだけど、結局、視聴後感はなぜか♡。明日も頑張ろ♡。みたいな感じ?(いやどんな感じ!?)ね?そんな感じですよね??(誰に)
いや、まあ、んなことよりも(おい!)、その、“地獄の退院祝い”において、とばっちりがとてつもなかった、他人であるはずの家族を喜ばせようと、ただただ善意で来ただけなのに(ウクレレなんて持って来ちゃってな)、その他人である家族全員のダメ出しを見せつけられるどころか、「あなた何者?」「今日はおかえりください」(で速攻退出)だった小森さん(橋本淳)、地獄過ぎたよね!!??
あの、ママがフラダンス好きだったから南の島テイストで退院祝いするお♡からの、家族全員奈落突き落とし、からの、赤の他人=小森さん、とばっちり…だからね。誰よりも地獄でしかなかったよね。
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