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2023年03月12日 |

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元宝塚・早花まこ 元タカラジェンヌ9人に取材「宝塚時代を思い出せば、何があっても立ち向かえる」_site_large

元宝塚・早花まこ 元タカラジェンヌ9人に取材「宝塚時代を思い出せば、何があっても立ち向かえる」

めざましmedia編集部

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元宝塚歌劇団娘役の早花まこさんが、タカラジェンヌの強さの秘密を語りました。

早花さんは2002年に宝塚歌劇団に入団し、娘役として活躍。劇団の機関誌「歌劇」(宝塚クリエイティブアーツ)のコーナー執筆を8年にわたって務め、鋭い観察眼と豊かな表現力で、人気を集めました。

2020年の退団後は、その文筆力を活かし、Webマガジン「考える人」(新潮社)にて「私、元タカラジェンヌです。」を連載。9人の元タカラジェンヌにインタビューを行い、現役当時の思いや、退団後の挑戦に迫りました。

そんな連載が、待望の書籍化。「すみれの花、また咲く頃〜タカラジェンヌのセカンドキャリア〜」(新潮社)を上梓した早花さんに、インタビューしました。

前編では、連載を始めたきっかけや、元タカラジェンヌ9人の話を聞いて感じたことなどを聞きました。

<【後編】元宝塚・早花まこ 読書家がハマる詩の音読「面白い!だまされたと思って試して」>

元宝塚・早花まこ 元タカラジェンヌ9人に取材「宝塚時代を思い出せば、何があっても立ち向かえる」_bodies

「感謝を伝えたいあまり…」宝塚との温度感に戸惑い

――連載は、どういう流れで始まったのですか?

もともと在団中に、「歌劇」の「組レポ」というコーナーで、長年、連載を書かせていただいていました。そのときに、私は文章を書くのが好きだ、と感じて。退団後も何か書くお仕事ができたらいいなと、漠然と考えていました。

そして退団を迎え、多くのみなさまが、あたたかい言葉をかけてくださいました。特に、卒業生の方々は、ご自身の体験談も交えていろいろなお話をしてくださって、不安の中にいた私を力強く支えてくださいました。

そのときに、もっといろいろな方のお話を聞いてみたいと思い、この連載がスタートしました。

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――「歌劇」での執筆と、違うと感じた部分はありますか?

「歌劇」の読者は主に宝塚ファンの方ですから、みなさん宝塚のことをご存知です。しかし今回は、より多くの方に読んでいただくものなので、表現などを考えました。たとえば「銀橋(※)」とは何か、説明したほうが良いのか、しすぎないほうが良いのか、とか…。

(※)銀橋:宝塚大劇場、東京宝塚劇場の舞台前面の、オーケストラピットと客席の間にある通路(一般的に「エプロンステージ」と言われる場所)

表現以外にも、いろいろな場面で、何が一般的で何がそうでないのかという判断が難しかったです。私、とんでもないことを知らなかったりするので…(笑)。

――「とんでもないこと」とは…?

いろいろな方に感謝を伝えたいあまり、関係性が遠い方にまで、やたらとごあいさつに行きたがって、編集者さんを困惑させてしまったんです。

原稿データに校閲の方がアドバイスや訂正を入れてくださったときも、すべてに「ありがとうございました!」「勉強になりました!」「私もそう思います!」と返信したかったのですが…編集者さんから、そこまでしなくてもいいと言われて(苦笑)。

そういう温度感が、宝塚の中と世の中では違うんだな、これはちょっと気をつけないと、と思いました。

どんなに逃げたくても、自分の弱さに向き合ってきた

――本著では、9人の元タカラジェンヌの半生が、丁寧に掘り下げられています。人選は、どのようにしたのですか?

お話を聞きたい方は、本当にたくさんいらっしゃったのですが、在団中の印象やセカンドキャリアを拝見して、当時の心境や、影にどんな努力があったのか、特に気になった方にお声がけさせていただきました。

なかには、ほとんどお話ししたことがない方もいらっしゃったのですが、ありがたいことに、みなさま快く応じてくださって。インタビューでは、盛り上がって話が脱線しちゃうことも、よくありました(笑)。でも、みなさん、ご自身の苦い経験や恥ずかしい思い出も包み隠さず語ってくださったのが、印象的でしたね。

――早花さんの人柄が、みなさんの心を開いたのではないでしょうか。

とんでもないです。みなさん、ご自分に誠実だからだと思います。あとはやはり、どんなに逃げたくなっても、自分の欠点や弱さに向き合い続けてきたからこそ、ありのままをお話しくださったのかもしれません。

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――特に印象的だった方はいますか?

全員、個性的でパワフルで印象に残っているのですが、なかでも、手作りのミニチュアフードを持ってきてくださった、元花組トップ娘役の仙名彩世(せんな・あやせ)さんが印象的でした。

ゆきさん(仙名さんの愛称)は在団中からよく、誰かの誕生日などに、ハンドメイド作品をプレゼントしていました。手先を使う作業が、楽しくて仕方ないのだそうです。

宝塚時代のお話をされているときは「私は自信がなくて」「みなさんのおかげで」と、とても控えめだったのに、ミニチュアフードを披露した途端「どうぞ!」って(笑)。あのときの、ゆきさんの表情は、とてもきれいで輝いていました。

悔いなく頑張ったからこそ、自分らしいセカンドキャリアを歩める

――一番意外なエピソードを持っていたのは誰ですか?

特に驚いたのは、元専科の美城れん(みしろ・れん)さんです。美城さんは気さくで親しみやすく、みんなを盛り上げるパワーの持ち主で、宝塚時代は名バイプレーヤーとして活躍されました。

今回の取材でも、美城さんがいらしただけで場が明るくなりました。ちょっとした発言や動きが、もう面白くて、現場のスタッフはみんな大笑いでした(笑)。常に相手を楽しませようとする、エンターテイナーなんですよね。

でも、インタビューで過去のお話を聞いたら、子ども時代から、いろいろとうまくいかないことが多く、大変苦労されたそうで。それでも決して夢を諦めず、人一倍の努力と苦労を経てきたからこそ、心に残る、味のある役をたくさん演じられてきたのだと思いました。

元宝塚・早花まこ 元タカラジェンヌ9人に取材「宝塚時代を思い出せば、何があっても立ち向かえる」_bodies

――9人は宝塚のなかでも特にパワフルだったのか、タカラジェンヌはみなさん同じくらいパワフルなのか、早花さんから見ていかがですか?

特別パワフルだったことは間違いないですが、タカラジェンヌはみんな、根底にパワーを持っていると思います。でないと、やっていけないですし。

でも、みんなが初めからパワフルだったわけではなく、大好きな宝塚の舞台に立つことが原動力になって、落ち込んだり悩んだりしながら、周りの人に支えられて、だんだん力がついていったのかもしれません。

――9人のインタビューを終えて、改めて感じたことを教えてください。

宝塚で3年なら3年、20年なら20年努力し続け、悔いなく頑張りきった方は、どんなセカンドキャリアも自分らしく歩んでいけるのだろうと思いました。

人生は長いですし、想像がつかないこともたくさんあります。怖くなったり、不安を感じたりすることもあるでしょう。

でも、「宝塚ではもっと大変なことがあったな」とか「すごく怒られたけど頑張って、認めてくれた人がいたな」と思い出せば、「人生何があっても立ち向かえる。仲間もいるから大丈夫!」と思える。元タカラジェンヌには、その強さがあると感じました。

後編では、インタビューや執筆で意識していること、今ハマっている本について聞きます。

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